« 2011年11月 | トップページ | 2012年1月 »

2011年12月27日 (火)

牛舎8号クリスマスLIVE

2回目の牛舎8号クリスマスLIVE

 前回同様、蛙のプロデュース。

 去年のクリスマスLIVEは牛舎7号のこけら落とし。早くも一年が経つ。

 今回は、けん玉ちばちゃん青い卵 に加えて、せんげんやまさんの紹介で、氣天流「獅子・ひょっとこ会」の江澤さんが獅子舞で参加してくれた。

 当日は例年通りのクリスマス寒波。氷の風が体中に服を通して突き刺さる。

 客足も遠のくかと思われたが、開始時間間近になって、続々とお客さんが来てくれた。これぞ、御宿タイムだ。

Cimg4073

 飲食にはお馴染みの「四季菜」がタラモ・ピザとウィンナー、「伝説の獣医」なかのまきちゃんの妹分「TULSI」は、有機野菜の豆乳クリーム・シチュー・クスクス添え。「ネココロ」さんは、病み上がりのため、残念ながら参加できず。

Cimg4070

 石油ストーブと火鉢、せんげんやまさんの「焼き芋ロボ」がフル稼働。火にかじりつくような大人達と早くも興奮気味で舞台にかじりつく子ども達。

 11時からは、江澤さんの若獅子の舞い。

 私の拙いナレーションの後に、拍子木の鋭い響き。

 寒くてざわついていた7号の舞台上に、突如金色の稲妻が躍り出た。

 と、思うや、雷の様な歯音をたてて観客を威嚇する。

 獅子舞の圧倒的な迫力の前に、怯えて逃げ出すことも悲鳴を上げることも出来ず、ただただ食い入るように獅子を見つめる子ども達。

 「かっこいい~!」

 「すごい…!」

 ようやく、我に返った子ども達の歓声が会場にこだまする。

Cimg4077

Cimg4081

 60歳を過ぎている江澤さん、その躍動感は、若鹿のしなやかさをあわせ持つ力強い若獅子そのものだ。

 ひとしきり遊んで、若い獅子は眠くなる。

 神獣から一転して、耳を動かしたり、足で頭を掻くコミカルで動物じみた所作に一同大喝采。

Cimg4091

 そこで、大黒様の登場。

 中身は、実はけん玉ちばちゃん。大黒様の衣装をまとい、お面をかぶっての登場だ。

 慣れたもので、ぶっつけ本番だというのに、愛嬌たっぷり、おっかなびっくり若獅子に近づいて、扇子であおいで獅子を起こす。

Cimg4106

 口から七色の帯を出すパフォーマンスには、帯が長すぎて、お面の下で少し戸惑い気味のちばちゃん、いや、大黒様。

Cimg4111

Cimg4113

 次に、子どもを二人、大黒様に舞台まで導いてもらって巻物を披露する。

 お世話係さんことナオミさんが、何日も悩み練習しながら書いてくれた心のこもったメッセージ。子どもにわかりやすいようにひらがなにした。

Cimg4118

Cimg4123

 

 実は、私もこんなに近くで獅子舞を見るのは初めてだ。江澤さんは獅子舞をやる日の朝は必ず海に入って禊をする。その気合に裏付けられた迫力は、口で説明しなくても、十分子ども達にも伝わったようだ。

 先日の一周年記念でバリの4つの神々が入神し、更には金色の獅子に舞ってもらったことで、牛7の手作り舞台は、私には、ますます神々しく輝いて見えた。

 

Cimg4126

Cimg4127

 

 続いて、大黒様のお面をかぶったままのちばちゃんが、眼鏡を片手で押さえてのけん玉パフォーマンス。

 お面をとって、

 「実はちばちゃんでしたぁ~。」

 と、登場。

Cimg4152

 去年、けん玉検定を受けた子ども達はお待ちかね。手にはマイけん玉。

 純和風みたいだが、フランスのおもちゃだというけん玉。

 Cimg4145

 けれども、ドラえもんにお風呂の椅子にクリスマス・ツリーにと自由に変貌する未来のけん玉に国境はない。

Cimg4161

 けん玉一つとしゃべくりで、こんなにも人を沸かせることができるんだなぁ…とただただ感心。感心を通り越して尊敬の念まで沸いてくる。

Cimg4139

 江澤さんもちばちゃんも、本当に一流で、いつもニコニコ、奢りもてらいもない、本当の意味での芸能人。

 本当に芸を愛しているんだなぁと見ていて気持ちよかった。

Cimg4178

Cimg4173

 

 けん玉で白熱した後は、昼休み。

 タラモピザにクスクスに、生産者さん達のお重の大盤振る舞いに、お腹いっぱい幸せいっぱい。

 が、食後、牛舎でブラブラするには寒過ぎて、またまた駐車場の車が減っていく。

 破格の値段とはいえ、入場料の掛かる「青い卵」の公演に、寒波をおしてまで人が来るのか不安になった。

 が、それも杞憂に終わる。

 ひいた波が寄せ返すように、お客さん達は戻ってきた。

 御宿の子ども達には、「青い卵」の摩理さんYAMAさんは憧れであり、伝説だ。

 ドリフや吉本新喜劇のようにお決まりのパターンにも全力で突っ込み、のめり込んでいく子ども達。

Cimg4184

 ただ、青い卵の違うところは、彼らは笑わせるべくしてつくられた人工のギャグを使わない。本人はいたって真剣なのに、周りから見るとホッとしたり、プッと吹き出してしまう、そんな日常生活の一場面を再現しているに過ぎない。

Cimg4195

Cimg4227

 言い換えれば、「青い卵」が演じているのは、舞台の前にいる大勢の観客達。自分達の鏡であることに気づかずに、自分自身の姿を見て、他人事のように大笑いしている観客が、空っぽのステージの前にいる。

Cimg4191

 パフォーマンスのみならず、子ども達のリアクションにもクスクス笑う大人達。それも舞台の一部のようだ。

Cimg4222

Cimg4254

 去年も書いたが、天真爛漫で少女のような摩理さんは、どこへいっても子ども達に人気がある。一方、大真面目で哲学者。普段から、CLOWNの生き様を体現しようと生活しているYAMAさんは、「摩理さんは太陽で、僕は月だ。」と言っていた。

Cimg4262

 太陽があるから輝ける月と同様に、太陽も月があるから輝ける。

Cimg4259

 今回は、牛舎クリスマスバージョンで、笑いの中にも心に沁み入るものもあり…。

 お客さんにも喜んでもらえたが、私自身にも最高のクリスマス・プレゼントとなった。

 

KITAさんが撮った秀逸な写真見られます↓

牛舎8号クリスマスLIVE写真 KITAさん撮影

Cimg4180

| | コメント (0)

2011年12月 2日 (金)

バーでタベルナ

 「ここを直売所にするんだ。」

 牛舎8号ができる前、改装前の牛舎を真っ先に見に来てくれたのは、スペイン人カメラマンのダビドだった。

 コンクリートの床や、牛を閉じ込める頑丈な木の扉には、カビカビに風化した牛糞がこびりついており、外壁に張りついたビニールやベニヤの残骸が、未練がましく風にバタバタと揺れている。

 錆びたトタン屋根からは夜空の様に光が漏れ、床には水溜まりができている。

 かつては、牛が餌を食んでいた餌槽の底には、錆びた釘やプラスチックの残骸が散らかっている。

Dsc00158

 

 

 「ここを直売所にするんだ。」

 私は、ダビドの方を見ずに、そうくりかえした。

 呆れ顔でため息をつかれるか、眉間に皺を寄せて考えなおすよう懇々と説教されるかのどちらかと思っていた。

 ところが、彼は感嘆の声をあげるや、興奮して歩きまわり始めた。

 「すごい!!ここは、まるでヨーロッパのMercato(マーケット)みたいだ!」

Dsc00162

 半ば途方にくれていた私を、彼のその豊かな想像力がどれほど勇気づけてくれたことだろう。

 

 その時から描きつづけてきた牛舎8号のイメージは、オーガニックの農産物があって、アートが混在していて、円形劇場のようなエンターテイメントな場があって…、

人々が憩えるカフェがある。

 Cimg3284

 

 現在の牛舎8号の台所はクリーン・センター(ゴミ集積所)からもらってきた流しに、元々牛の為にあった井戸水の水道から簡易的にホースを引っ張って蛇口をつけただけのものだ。

 鋳物のガスコンロやカセットコンロもあるが、燃料費節約と充分な火力の確保の為、薪を使って、カマドで調理することが多い。

 まな板だけは、上等な充分な厚みのイチョウの木で、猪一頭でもさばけるだけの大きさのものがごろごろある。

 そんな台所なので、イベントの際の賄い時は、まるで野戦病院のような様相を見せる。

 

 が、そんな戦場にこそ一流のシェフはいる。

Cimg3688
 

 

 ドラム缶を切ったり、溶接したりして、銀色にピカピカ光る焼き芋ロボットを作り上げ、毎週日曜日に焼き芋を販売しているせんげんやまさんは、中でも指折りの名コックだ。

Scimg3349

Scimg3355

 

 魚をさばき、毎月第2日曜日には燻製をつくる。そんな男の料理だけでなく、みそ汁から煮魚から、そこにあるもので何でもスピーディに作ってしまう。作るだけじゃなく後片付けも完璧にするのだから、ホンモノだ。

 みちよお母さんにしろ、出雲神社のえみこさんにしろ、マダム・エバタにしろ、みな料理上手の振る舞い好きなので、生産者さんが集まる場であれば、会議にしろ、イベントにしろ、重箱が並んでおかずの花が咲き、その賑わいたるや、盆か花見か正月か。

 

 人々が集えば、大きな楽しみの一つは食べること。

 1127日に行った芋煮会は、芋堀り体験とセットの「食」のイベントと言っていい。

 30人のお客さんをたった一日もてなすために、あの野戦キッチンで、まる2日間、せんげんやまさんを中心に何人もの人が準備をしてくれた。私は何の役にも立たなかったが、みんなの一生懸命を見ていたので、客であれ、誰であれ、文句を言わせないようにしようと一人ギラギラしていた。

 が、そんな心配はまったく無用で、主催者の御宿町商工会青年部もお客さん達もみんな終始笑顔で大満足してくれた。

 

Cimg3805

Cimg3804

Cimg3812

Cimg3796
 

 (「食」というものは、もしかして、食べる方より人に振る舞う方が幸せになれるのかな?)

 と、ふと思った。

 

 親愛なる生産者の皆様だけではない。

 ビストロ・クリハラという 料理に特化したホームページまで作った大ちゃんこと栗原大輔氏。

 食えない喰えないと言われてきたハロウィンかぼちゃを見事に50人前のおいしいポタージュに仕上げたばすくん。

 

 「(椎茸の)アワビの刺身」、「黄金卵」等々…、安価な食材を次々と高級食材に変える天才でれすけ氏。

 野を見渡せば、他にもたくさん、食のアーティスト達が、刄(包丁)に磨きを掛けて待っている。

 

 …ということで、カフェを作り始めることにした。

Photo

Cimg3821

Cimg3815

Cimg3820

 

 牛8カフェでは、オープン後は、そんな皆様方に、ぜひ、「食のイベント」を開催して大いに腕をふるって頂きたい(と勝手に思っています)。

 やり方は、今までのイベントと同じ。

  •  食のテーマを考える
  •   旬の食材と相談してメニューを決める。
  •  限定何人かにして、完全予約制にする。
  •  チラシやHPで客集めをする。
  •  当日、大盛況でてんてこ舞いになる。

 主力の、ひら飼い鶏の産みたて卵は、オムレツでも目玉焼きでも何にしてもおいしいが、せっかくだから、やっぱり卵かけご飯(これは私でもできそうだ)。醤油やトッピングにもこだわりたい。

20111127007

 ゆくゆくは、自社農場の牛肉も使いたいが、マクロビオティック・メニューの日をつくってもおもしろい。

 牛8オーガニック野菜は言うまでもなく、うみやさんや滝口さん、漁師の直売所「いさばや」店長に就任した中村船長との「海とのコラボ」も楽しみだ。

 

 コーヒーにもこだわりたい。

 アフリカの友人から顔の見える取引をしたい。フェアトレードとはどの程度からいうのだろうか疑問だ。スターバックスですら、生産者の生活保護を謳っているのだから(笑)。

239

195

198

 その辺のことも自分が勉強しながら、コーヒー豆生産者についてのドキュメンタリー映画なども上映していきたい。

 

 牛舎8号は夜が素敵だ。

 スターダストがよりメタリックになって、オレンジ・オペレーションが緋色に光る。

Imgp0059

Imgp0102

Gallery

 全てが魔法に掛かったようにガラリと雰囲気が変わる。

 飲食の許可をとれば、アルコールも出せる。実は、ダビドとも、

 「バーがいいかも…。」

 なんて話していたが、深夜営業は難しいので、しばらくは、イベント後の、主催者達の秘かな楽しみとなるだろう(?)。

 

 翌朝…、少し酔いの残る頭で悩む。

 谷津田の炊き立てご飯にひら飼い鶏の卵かけご飯、牛8野菜入りの自家製味噌汁。

 それとも、

 Oto(手作りパン屋)のパンにアフリカのコーヒー、目玉焼きと小糸在来のビーンズにジビエのウィンナーでイングリッシュ・ブレックファスト?

 どっちにしようかなぁ…。

 そんな幸せな選択で始まる日常。

 何にも怯えずに済む、そんな普通の世界にしていきたい

 

 

スペイン語

Bar(バル)=バー

Taverna(タベルナ)=居酒屋

| | コメント (6)

« 2011年11月 | トップページ | 2012年1月 »