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2016年2月26日 (金)

翼の折れたエンジェル

 …という歌があった。
 私には、「翼を自ら折った天使」とひそかに名付けた友がいる。
 控えめに笑い、コソコソと物陰を這うように生き、けれども、その人の周りには、いつも清冽な風が吹いている。

 追っかけていくべきものが少しずつわかってきた気がする。
 屋根の上から見た、青から赤へ移ろい変わるスクリーン。
 無限の空に、黒いシルエットの木々が浮かぶ。
 見ている自分もそんな黒いシルエットの一つ。
 翼はどこにあるのだろう?
 それは目には見えない。多分、自分の背中についている。
 目を閉じる。飛んだ記憶など無いのに、冷たい風を全身に受け、空腹で、それをむしろ誇らしく思い、高揚して透き通った頭で、遥か下の出来事を望遠鏡のような目で眺め見る。

 自分の中に揺るぎないものがある人は美しい。
 全ての生き物への愛、自然への畏敬の念。
 本当の美は、常に見えないものの中にあって、一瞬も留まることを知らず、常に襤褸をまとっていて、おのれの素顔を隠す。
 それは、宇宙の調和そのもの。
 星の冷徹なまでの規則性とそれを破壊する混沌が、私達の細胞一つ一つ、それを形作る原子の一つ一つに刻み込まれている。
 宇宙の無限の大きさも私達の細胞の小ささも存在の意味はみな同じ。

 その人に会うと、こわいものが一つずつ消えていき、それが勇気に変わる。
 短い人生で、私が生きる意味をおしえてくれる。

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